目が重い
目が重いという症状は目が疲れているだけだろうと考えられがちですが緑内障発作に極めて多い症状です。
自分の経験では眼圧が40mmHg(正常値:21mmHg未満)ぐらいでは目が重いくらいしか自覚症状がなく、疲れ目くらいにしか思っていなかった患者さまが多いです。
やまもと眼科が推奨する治療法・予防法
緑内障発作であればまず眼圧を下げることが必須です。
隅角というところが狭ければ、レーザーで瞳孔というところをあける処置を緊急に行い、隅角が広い場合(ポスナーシュロスマン症候群やブドウ膜炎による緑内障)眼圧を下げる点滴で対応します。
目が痛い
目が痛いことはいろんな原因で起こります。もっともつらいのは角膜というところがはがれている場合で患者さまは大変苦しい思いをします。
また緑内の発作やブドウ膜炎という怖い病気のこともあります。
やまもと眼科が推奨する治療法・予防法
診断をしっかりつけることも大切ですが患者さまの立場では痛みの緩和が第一です。
当院では患者さまのペインコントロールを念頭において治療しています。
緑内障
緑内障は怖い病気です
40代の17人に1人は緑内障というデータが出ている、誰がなるか分からない怖い病気です。
加えて自覚症状が少なく、患者さま自身が気づいたときには末期ということが多いので、診断が非常に難しい病気でもあります。
目が重い、疲れやすい感じがする、目がかすむ、頭痛がする、といった症状があります。
原因
多くは生まれ持った素因によるものだといわれます。どういうタイプの人がなりやすい、といったことは一概には断言できません。中にはブドウ膜炎や外傷、ステロイドが原因のこともあります。
検査方法
自覚症状のない病気なので、普段の検診で偶然発見するケースがほとんどです。眼科検診や、コンタクトレンズを作る際に検査し、早期発見することができます。
やまもと眼科が推奨する治療法・予防法
大きく閉塞型と開放型があり、どちらのケースかでアプローチは違ってきます。閉塞型であれば緊急なレーザーオペが必要でしょうし、房水(眼球に含まれている液体)の産出を抑制する目薬を選択するようにしています。また開放型であれば房水の産出を増やす目薬を使用していただきます。
いずれにしても、患者さまのライフスタイルに合わせた薬のチョイスを心がけています。患者さまの理解と信頼をいただけた上で、ベストな治療法を提案してまいります。
早期発見早期治療が一番です。目で気になることがあったら必ず眼科へお越しください。また定期的な検診も必ず受けるようにしていただくことで、早期発見へとつながります。
白内障
高齢者の方は必ず一度検診を
高齢者の多くの方が抱えていらっしゃる病気です。視界がかすむ、物が見えづらい、といった症状が出てきます。
原因
アトピー性といった先天的なものもありますが、多くは年齢とともに増えていく病気です。水晶体という、カメラでいうレンズの部分が濁ることで起こります。
検査方法
スリットランプという器材を用いて、瞳孔を開く検査をすることで見つけることができます。検査に伴う痛みなどはありませんのでご安心ください。
やまもと眼科が推奨する治療法・予防法
現在はたくさんの治療法が確立されていて、失明することはなくなってきています。やまもと眼科では手術を実施していませんが、希望される方は専門の病院を紹介しますので、いつでもご相談ください。
また、普段の生活が送れるのであれば、あえて手術はせず、定期検診を受けていただきつつ、白内障と付き合っていくことも一つの手だと考えております。患者さまのライフスタイルに合わせた治療法を提案いたします。
60代を過ぎた方はぜひ一度検査を受けに来てください。どなたにでも起こりうる病気で、しっかり治療していけば大事になることはありません。少しでも気になったら、必ずご来院を。
糖尿病と目
糖尿病が目に来る前に
糖尿病の発症によって目にも様々な影響が出ます。糖尿病網膜症といって、糖尿病の3大合併症の1つであり、最悪の場合は失明にまで至ります。自覚症状は少なく、緑内障と並んで目の恐ろしい病気です。ここでは目に関する病気ではなく、糖尿病全体としての病気についてお話しします。
原因
日本人は元来、遺伝的に糖尿病になりやすいといわれています。食生活の変化や運動不足、ストレスや喫煙などなど、様々な要因によって糖尿病発症のリスクは高まります。糖尿病発症後に血糖コントロールなどの正しい対策を行っていないと、糖尿病網膜症に至ってしまいます。
検査方法
合併症防止のため、糖尿病が発症したら必ず眼科検診を行うようにしてください。
特に手足が疲れやすい、変な感じがする、ささくれや水虫が治りつらいなどの症状が出た場合かならず眼科も受診してください。
合併症が始まった証拠です。造影検査によって視力低下の原因となる部分を見つけます。
この検査には万一の場合に備え、患者さまに十分な説明を行い、ご理解いただいた上で行います。糖尿病網膜症で最も視力低下につながる黄斑症は造影剤を使わず、安全に検査できる自発蛍光眼底検査(FAF)もできるようになりました。
当院ではこの検査も積極的に活用しています。
やまもと眼科が推奨する治療法・予防法
糖尿病網膜症が発症してからでは完全な治療は難しくなってきます。当院ではレーザー手術を実施し、1回10〜20分程度のオペを4〜5回にわたって行います。ただし失われた視力が元通りになるわけではありません。悪化を防ぐのが眼科治療の限界です。
眼科医がより気を配るべきなのはいかに治療するかではなく、糖尿病によって目の病気に至ってしまう患者さまをいかに減らしていくかに重点を置くべきであると考えています。
そこで必要となってくるのが内科や歯科との連携です。当院では他科との連携治療を円滑にするため糖尿病協会の手帳発行を推進しています。多くの方に糖尿病へ関心を持っていただき、悲惨な合併症患者を減らす努力をしています。
糖分の摂り過ぎが糖尿病にする、だから糖分は控えよう、などといった安易な話で片づけられないのが糖尿病です。今の日本において糖尿病を回避することは極めて困難です。大切なのは糖尿病になってしまった後にどう振る舞うかです。患者さまごとの生活模様によって対策方法は変わってきます。信頼できる先生との連携を取り合って、糖尿病合併症のリスクを減らしていきましょう。
ものもらい(麦粒腫、霰粒腫)
放っておくのは危険です
まぶたの病気です。まぶたの炎症による腫れが主な症状。ありふれた病気なのですぐに治るというイメージを持たれている方もいらっしゃるようですが、放っておくのは危険です。放置しておくと痛みは大きくなり、腫れがひかなくなってしまうケースもあります。
原因
黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌が主な感染原因となって起こります。
やまもと眼科が推奨する治療法・予防法
当院では内服療法と手術療法を、患者さまの状態に合わせて的確に診断し施行しています。中には麦粒腫に見えて実は癌(扁平上皮癌や脂腺癌)というケースもなきにしもあらずなので、そういった点に気を配りつつ治療を施します。
ものもらいは患者さまが腫れを自覚されても「いずれ治まるだろう」とそのままにしてしまうことも多く、手術が必要となってしまう手遅れの状態で初めて来院する方もいらっしゃいます。こうなってしまっては様々なリスクや負担を背負うことになってしまうので、まぶたの腫れを感知したら迷わず眼科へお越しください。